ここでは、耳鼻咽喉科病棟に勤務する看護師の仕事内容を紹介します。入院している患者の看護を担当することになるので、クリニックとは仕事内容が異なります。
まずは、周手術期にある患者の看護を行います。中耳炎や副鼻腔炎、扁桃腺炎などで手術が必要な患者が入院しているので、そういった患者の日常生活を援助します。クリニカルパスを使用しての治療となるので、1週間程度で退院する患者が多いです。手術前のオリエンテーションや点滴の処置、バイタルサインの管理、苦痛軽減のための与薬などを行います。手術は基本的に短時間で終わるので、1日で複数の手術の介助を担当するケースも少なくありません。ただし、視神経腫瘍やがんといった入院が長期におよぶケースもあります。
耳鼻咽喉科では発声や発音、嚥下などに関わる部位を手術するため、患者のQOLに大きく影響します。疾患によって発声や食事が困難になり、辛い気持ちを抱えている患者に対して、看護師として寄り添いながら援助していかなければなりません。
突発性難聴やメニエール病の患者も多いので、そういった患者の点滴管理や日常生活の援助を行います。外来で診療することもありますが、通院での治療が難しい患者は入院治療になります。疾患の影響で眩暈やふらつきなどが出るため、転倒に注意しながら患者を支えていきます。吐き気が伴う患者に対しての与薬や食形態の変更、食事介助なども看護師が担う重要な役割の1つです。
頭頚部がんの患者に対する化学療法のサポートや日常生活の援助を行います。耳鼻咽喉科病棟にはがん患者も多く入院しています。手術だけでなく、抗がん剤を用いた化学療法や放射線療法を行う患者もいるので、看護師はそういった患者の点滴管理や副作用への対処を行います。化学療法を行っている患者への点滴管理は本数や時間管理を徹底しなければなりません。抗がん剤の副作用による吐き気や嘔吐、腎機能の悪化による浮腫、感染リスクの上昇に対するケアも求められます。患者をサポートしつつ、常に状態を観察して医師に報告するのも看護師の役割です。
化学療法や放射線療法を行っている患者は長期入院となるケースがほとんどです。副作用による身体的・精神的な苦痛から不安定な状態になっている患者も少なくありません。そのため、耳鼻咽喉科病棟で働く看護師には、患者の気持ちに寄り添い、支えていく姿勢が求められます。
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クリニックは夜勤がないので規則正しい生活を送りたい人におすすめです。ほとんどのクリニックでは日曜日や祝日、年末年始がお休みになるので、プライベートの予定を立てやすく、仕事と家庭を両立しやすいでしょう。
クリニックで働く看護師の主な仕事内容は医師が行う診療の補助ですが、薬や物品の発注などを担当することもあります。耳鼻咽喉科には花粉症やアレルギー症状を訴える患者が多く訪れるので、春先が繁忙期になります。