耳鼻咽喉科病棟に勤務する魅力や注意点を見ていきましょう。入院患者の看護を担当するため、クリニックとは異なる点に注意しながら働く必要があります。
耳鼻咽喉科病棟に勤務することで、様々な知識や技術が身につきます。周手術期看護から化学療法まで幅広い分野に対応するので、専門性を高めたい看護師には最適の環境です。入院患者も短期から長期におよぶため、あらゆる事例に対応するスキルが身につくでしょう。周手術期看護では短期間に変化が見られやすい患者の対応を行います。また、化学療法では苦痛の軽減を図りながら患者を支える取り組みが求められます。頭位性回転性眩暈やメニエール病、睡眠時無呼吸症候群などの特定の疾患に関する知識も身につけることができます。看護師が治療や処置に直接携わる機会も少なくないので、実践力を身につけたい人におすすめです。
患者の自立度が高い点も魅力の1つです。クリニカルパスを用いた手術が多く、手術後の患者は早期離床できるケースがほとんどです。自立度が高い患者が多い場合、排せつ介助や体位変換などの介護業務はほとんど発生しません。そのため、他の診療科と比べると身体的な負担が少なく済みます。体力に自信がない人でも、比較的働きやすい環境といえるでしょう。
耳鼻咽喉科病棟で学んだ手技や知識を他の診療科で応用することが難しい点には注意が必要です。専門的な知識や技術を得られることは大きなメリットですが、他の診療科に移った際にはそれを活かせる機会が少ないかもしれません。また、介護業務が少ないという点についても、苦手な看護師にとってはメリットですが、介助を必要とする患者に対する看護技術を習得しにくいという視点で考えると、今後別の診療科で働く際にはデメリットになるでしょう。
仕事にはスピード感を求められることも覚えておきましょう。耳鼻咽喉科で行う手術は短時間で終わることが多いです。そのため、1日で数件の手術を行うケースもあります。オペ出しや術後管理を何度も行うことになるので、慣れてないうちは慌ただしさを感じるでしょう。また、看護師に求められる仕事の多くが、他のスタッフには対応できない内容です。そのため、仕事を抱え込んでしまいがちな点にも注意が必要です。
加えて、疾患の影響で発声が困難な患者や耳が聞こえづらい患者が多い点にも注意してください。こちらの声が届かないので、あらかじめ患者の状態を把握して行動を予測しておかなければ、大きな事故につながるおそれがあります。
耳鼻咽喉科クリニックに転職するなら、転職エージェントを利用しましょう。勤務時間や雇用形態など、希望条件に合う求人を本人に代わって探してくれます。おすすめの転職エージェントを紹介しているので、ぜひ登録してください。
クリニックは夜勤がないので規則正しい生活を送りたい人におすすめです。ほとんどのクリニックでは日曜日や祝日、年末年始がお休みになるので、プライベートの予定を立てやすく、仕事と家庭を両立しやすいでしょう。
クリニックで働く看護師の主な仕事内容は医師が行う診療の補助ですが、薬や物品の発注などを担当することもあります。耳鼻咽喉科には花粉症やアレルギー症状を訴える患者が多く訪れるので、春先が繁忙期になります。